多摩けいざい

特集 多摩のうごきを知る

サステナブル経営に取り組む中小企業

2026年10月26日

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地球温暖化や資源の枯渇、少子高齢化など様々な社会問題が渦巻く中、中小企業においても持続可能な社会の実現に向けた取組みが求められている。サステナブル経営とは、廃棄物削減や資源の有効活用といった「環境面」、公正な職場環境の整備や地域貢献活動といった「社会面」、環境と社会に配慮しながら経済活動の維持・発展を目指す「経済面」の3つの観点を軸に、持続可能な社会への貢献を目指した経営の取組みのことをいう。本特集では、サステナブル経営に積極的に取り組む3社を紹介する。

自分の仕事を誇りに、「あんしん」を届け続ける/セイワ株式会社


 府中市のセイワ株式会社は、「あんしんな修繕・防水の直接販売で、人々の暮らしを守る」をパーパスとし、多摩地域を中心にマンション等の修繕工事を、管理組合やオーナーから直接受注している。

 もともと同社は下請け中心の事業構造であったが、代表取締役である正木太朗(まさきたろう)氏の「地域に密着しあんしんな修繕をお客様へ届けたい」という想いのもと、元請けとなり顧客から直接受注する方向へと舵を切った。以来、7年間の地道な努力を重ね、現在は「直接受注100%」を達成している。

多摩地域内に2拠点構え、幅広いエリアをカバーしている

 同社の直接販売方式では、重層下請構造による中間マージンが発生しないため、適正価格での受注となり、顧客である管理組合や居住者のコスト負担が軽減する。また、顧客と直接やり取りすることで柔軟な対応が可能となった。さらに同社の工法による屋上防水は、耐久性が高く、修繕周期自体が長くなり、産業廃棄物の削減や長期的な修繕費用に対する不安感の解消にもつながっている。

 同社では24名の従業員のうち、6割が女性だ。元請け会社への成長とともに顧客との距離が縮まり、配慮の行き届いた対応を得意とする女性社員が活躍するようになっていったという。顧客に直接現場の進捗を伝え、要望を取りまとめる細やかなコミュニケーションは評判が高く、積極的な女性雇用により、会社全体が活性化されていると正木氏は考える。

 また働きやすい環境づくりとして、現場監督1人に権限と責任を集中させない体制へと移行。3〜5人のチームを編成し、全員で業務全体を管理するチームビルディングを確立している。この方法により、急な休みや体調不良などに対し臨機応変に対応できるとともに、一人ひとりの業務負担も分散することができる。互いに支え合う体制により、あんしんして働ける環境となった。さらに、月に一度の役員との面談を設けており、役員が社員の感情に寄り添い、共感しながら聴く「傾聴」を大切にしている。仕事の話はもちろん、プライベート面の相談もできるこの面談を導入してから、社員の定着率が上がり、離職率は5%を切っている。         

セイワ株式会社の正木社長

 自社ブランドの「あんしん防水」が多摩地域に広がり、地域密着・直接販売の仕組みづくりに際し掲げた事業目標を達成。正木氏は次なる目標として、同社の事業モデルを他地域の工事会社へフランチャイズ展開していくことを掲げている。直接販売のノウハウを提供し、元請け会社を増やして地域に貢献するとともに、業界内の健全化を目指す。

 「元請けになって、本当のあんしんを届けていると実感でき、初めて自分の仕事に誇りが持てた」と正木氏。この先も多摩地域の管理組合、住民、建物を守り続けていく。

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