多摩けいざい
特集 多摩のうごきを知る
海外市場を拓く多摩地域の中小企業
2026年4月27日
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世界の価値あるものを日本市場へ/株式会社アクシス
立川市の株式会社アクシスは、東南アジアを中心に現地の商品を日本向けにカスタマイズして開発し、輸入・販売している。代表取締役の中島洋子氏と取締役副社長の松岡俊男氏は、商社などで輸入業務の経験を積み、1993年に同社を立ち上げた。
株式会社アクシスの中島社長(左)と松岡副社長(右)
前職での経験を活かして、商品の輸入は商社を通さず、全て自社で担っている。高濃度酸素水「Oxegenizer」や、ゴートミルクを使ったボディシャンプーが人気のブランド「Leivy Naturally」の商品を主力として、高品質でオリジナリティのある商品を取り扱っている。「日本で知られていない素材や製法、日本にはない技術や機械を使ったものなど、差別化できる商品を取りそろえている」と中島社長。大掛かりな広告や宣伝をせず、口コミなどでじわじわと固定客やリピーターを増やしている。
今ではオリジナル商品を輸入するビジネスモデルを確立しているが、創業当初はディスカウントストア向けの商品供給が事業の中心だった。大量発注により取引は安定していたものの、単価は極めて低く、その分幅広い商品を取り扱う“総合商社”のような形で取引を拡大していった。しかし、次第に「もっと主体的に商品づくりに関わりたい」という思いが強まり、徐々に海外メーカーと協力して自社主導で商品を開発し、日本市場に紹介する形にシフトしていった。
看板商品のゴート(山羊)ミルクを使ったボディシャンプー
現在は、現地で直接メーカーを探し、工場と交渉しながら商品開発を進めるスタイルをとる。実際に市場で商品を見つけ、メーカーをたどって連絡を取り、現地を訪問して関係を築くなど、地道な取組みを重ねている。
交渉が上手くいけば、日本の規格に沿う商品を開発し販売を行う。商品開発には現地工場とのやり取りが複数回発生するため、順調に進んでも数か月はかかることが多い。そのため流行り廃りがなく、長く手に取ってもらえるような商品を選んでいるという。その狙いの通り、主力商品は発売から十数年が経った今でも緩やかに売上が伸び続けている。
取引が長いメーカーとは仕事上の関係を超えて友人同士となり、互いの会社がピンチの際は助け合うなど、ビジネスにも良い影響をもたらしてきたという。中島社長は、「どんな取引でもトラブルやミスは起きる。そうなった時に事務的ではなく心の通った対応を心掛けてきた。だからこそつながったご縁もたくさんあった」と話す。
今後も新商品の輸入を次々と予定しており、日本でのさらなるマーケット開拓を目指して、新たな価値を取り込んでいく。