多摩けいざい
特集 多摩のうごきを知る
外国人材と共に働く
2026年1月26日
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誰もが働きやすい多文化共生企業として/株式会社ヤマヲ
立川市でコンビニ向け麺類を製造する株式会社ヤマヲは、1954年創業の食品メーカーだ。従業員510名のうち外国人の割合が81%と非常に高く、ベトナム・ネパール・ミャンマー・カンボジア・フィリピン・インドほか計9か国に上る多国籍の従業員が働いている。
株式会社ヤマヲの岡部社長
同社が外国人材の受入れを始めたのは2010年頃で、背景には深刻な人手不足があった。代表取締役社長の岡部栄一氏は、2007年に同社に入社し、数年かけて会社の建て直しに奔走した。
さまざまな取組みを進める中で、労働力不足の解消に向けて外国人材の採用に舵を切ると同時に、多文化共生企業のロールモデルを目指すことを決め、外国人従業員が働きやすい環境の整備を進めてきた。当初は留学生を中心に採用を始め、技能実習生や特定技能人材へと受入れを拡大してきた。特定技能人材については自らが登録支援機関となり、直接採用や管理を行っている。
従業員の多くは工場勤務で、外国人も日本人も同様に作業工程ごとに担当に分かれ、リーダーや管理者を任されている。当然、給与体系にも違いを設けず、公平な人事制度にしている。
多様なバックグラウンドを持つ従業員が共に働いている
また、総務担当にもベトナムやネパールの従業員を配置し、生活に関する相談や病院の同行、役所手続きなど手厚いフォローを行っている。ほかにも社内で日本語学校を開いたり、業務上わかりづらい部分は母国語のマニュアルを作成したり、各国の文化を互いに知る機会を設けるなど、多くの外国人従業員とともに歩んできた同社ならではの創意工夫が溢れている。「国籍に関わらず、一緒に仕事をする仲間として受け入れている。どちらかが一方的にルールを押し付けられるのではなく、互いを尊重して理解し合える職場を目指している」と岡部氏。
2024年にはベトナムに法人を設立し、来日前に衛生管理や工場の基礎に関する教育を行い、即戦力としてスムーズに会社に馴染めるよう研修を行うなど、先端的な取組みも始めた。
今では、技能実習生・特定技能人材を合わせておよそ300名、さらにより専門的な知識が必要とされる「技術・人文知識・国際業務」の在留資格や留学生などを含めると、400名ほどの外国人従業員が働いている。中にはアルバイトで働いていた留学生が就職活動で戻ってきたり、評判を聞いて他社から移ってきた従業員もいるという。岡部氏は、「『ヤマヲで働いていてよかった』と思ってもらえる企業にしていきたい。同時に、日本全体の労働力が不足している中で、多文化共生企業のロールモデルとして、当社の取組みを広めていきたい」と話す。
共に働く社会へ
今回紹介した企業では、互いを理解し尊重し合える職場風土を醸成し、外国人従業員が教わる側から教える側へと成長する循環が形成されていた。今後ますます外国人材の活用が活発化していくことが予想される中で、多摩地域の各企業でも、外国人材をどう受け入れ、共に働くのかが問われていくだろう。
株式会社菅原技建
東京都稲城市矢野口1474-1
公益財団法人アジア・アフリカ文化財団
東京都三鷹市新川5-14-16
株式会社ヤマヲ
東京都立川市栄町4-3-3