多摩けいざい
2018年1月25日
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今回のたましんトピックスでは、たましん地域経済研究所が実施した多摩地域の幸福度調査の結果についてお伝えします。
幸福を決定付ける要素は、経済的な豊かさや人との繋がり、精神的満足感など多岐にわたり、個人の価値観に依存します。 そのため、一般的に定義することが難しく、仮に全く同じ状況にあったとしてもその捉え方は千差万別です。 そこで今回は、アンケート調査による主観的な幸福度と、各種統計資料(以下、データと表記。)による客観的な幸福度、両面から多摩地域の幸福度を算出することを試みました。 さらに、幸福度をさまざまな面から捉えるため、「あなたは、幸せだと思いますか?」など、直接的に幸福感を尋ねた「幸福実感指標」と、 「仕事・家計」「生活・環境」「健康・医療/福祉」「教育・文化」「地域」の5つの分野において、アンケート調査41項目とデータ43項目のスコア※を算出しました(表)。 その上で、全ての指標・分野を統合し、多摩地域の幸福度と定義しました。
調査名: 「生活の満足度と幸福感に関するアンケート」
実施時期: 2017年11月
方法: WEBアンケート
サンプル抽出方法: 無作為抽出法
対象: 全国 20代~60代の男女個人600名、多摩地域居住者 20代~60代の男女個人600名
全国の平均値を50としたときの多摩地域の幸福度は、58.4という比較的高いスコアとなりました(図)。
続いて、指標・分野別に結果をご紹介します。
アンケートのみで算出したこの指標では、60.8とスコアが高い結果となりました。 特に、将来の幸福への期待の項目でスコアが高く、全体を牽引しました。
アンケートでは、経済的ゆとりや将来の安定した収入の項目において高いスコアとなりました。 データでは、課税対象所得金額や消費支出金額、貯蓄現在高のスコアが高い結果となりました。
アンケートでは、多くの項目でスコアが高く、特に災害への備えや安心・安全な生活、自然環境の豊かさ、社会との繋がりなどの項目でその傾向が顕著にみられました。 データでは、駅の数やごみ排出量、リサイクル率のスコアが高い結果となりました。一方で、小売店数や、自家用自動車数、森林面積は低いスコアとなりました。
アンケートでは、心の健康や安らぎの項目で高いスコアとなりました。 この分野においては、全国平均を下回る項目はありませんでした。データでは、平均寿命のスコアが高い結果となりました。
アンケートでは、余暇の充実や文化に触れる機会といった項目においてスコアが高い結果となりました。 この分野においては、全国平均を下回る項目はありませんでした。 データでは、教育費や図書館数、読書にかける金額のスコアが高い結果となりましたが、待機児童数や映画館数で低いスコアとなりました。
アンケートでは、地域への愛着や地域の活力などのスコアが高い結果となりました。 データでは、財政力指数や、社会人口増減率に牽引され、高いスコアとなりました。
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